就活でたまに言われるのが、「就活は恋愛と同じだ!」という話。
一見して正しそうに見えるこの言葉ですが、実は大きな落とし穴が存在するんです。
「就活は企業とのマッチング」
「コミュ障は面接ムリ」
就活=恋愛という話は、内容的にはこれらと同じです。
しかしそれらの話についても、一般的に言われている内容と実際とでは大きく乖離している部分があります。
ここでは「就活=恋愛」という話について、誤解されやすいポイントを解説していきます。
似てない、違うじゃないか、と感じている方は、ぜひご覧ください。違和感の理由がわかります。
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「就活と恋愛は同じ」のウソ
就活では選考を受けていくうえで、面接を避けては通れません。
実際、企業は面接での受け答えを重視していますし、話しているときの様子から、どういう人なのかを見ています。
そうなると出てくるのが
面接さえ突破できれば問題ない
↓
口上手なら面接を突破しやすい
↓
企業や面接官を口説けばOK
という発想。
そうして
- とにかく口説けばいい
- 口下手にはムリ
- 恋愛が上手な人は就活も上手
という考え方につながってしまいます。
実際にはこれらの考え方には誤解が存在しているにも関わらず、です。
あるいは、就活がマッチングの場だと考えた人が、これまた一般に言われる恋愛と勘違いして「就活は自分に合う企業を見つけなさい」と言ってしまう。
その「自分に合う」というのが厄介で、一見して正しそうに見えることから、これまた多くの人が受け売りで「就活は恋愛!」みたいに言います。
就活では企業を口説く必要はない
もしあなたが効率よく内定をゲットしたい、ブラックじゃない企業に内定したいというのであれば、就活=恋愛という話の誤解に気づくべきです。
効率のいい就活をするうえで重要なのは
- 企業に媚びない
- 企業のニーズを理解する
- 採らない企業には売り込まない
といったもの。とくに3番目は重要です。
ここでのポイントは、面接官を論破する必要はないし、八方美人にならなくてもいいということ。
どういう人が欲しいかというのは企業によって異なりますし、同じ企業でも就活する年によって入りやすい・入りにくいが違います。
また企業の人事担当は、応募者の経歴や専攻、頑張ったことを見て判断する部分も多いです。
応募者はたくさんいますし、一人ひとりを100%正確に評価するなんてできませんから、履歴書や面接のテンプレートになる部分を見ることになります。
どういう人が欲しいかというのは、言いかえれば「どの部署で人が不足しているか」「どの分野で人が不足しているか」というのと同じです。
これらは企業ごとに違いますから、「ある企業が採らなくても、別の企業が採用してくれる」というのも当然のように存在します。
そして、ニュースで「ブラックだ」「買収された」と報道されても、実際の現場は悲壮感の欠片もないというケースが少なくありません。
そのような場合には、環境がブラックでないにもかかわらず、人が足りないという状況が発生します。
で、もしそういうところに応募したらどうでしょうか?
受かりますよね。
たまに見かける「この人なんで大企業に受かったの?」というのは、大抵がそのパターンです。人気がないところに応募すれば、その分受かりやすいです。
逆に、人に余っているし、リーダー経験豊富な就活生が応募しまくる企業だったらどうでしょうか?
受かりにくいですよね。
そして、そのような受かりにくい企業ばかりに応募していても、時間とお金を消費するだけです。
結局、企業を口説けばいいというのは大きな誤解。
企業が欲している人材、より正しく言えば「人気がなくて困っている」「この分野の人材が足りない」というのをいかに察せるかどうかというところに、就活は恋愛ということの本質が存在します。
ただ、多くの人はこれを考えもせず、偉い人が言ったことを受け売りで周囲に言いますから、「企業を口説けばいい」のような誤解が生まれてしまうのです。
そもそも恋愛そのものが誤解されている
だいたい、恋愛においても「相手を口説けばいい」みたいな誤解が存在しますし、○ックスにいたっては○Vのような激しい動きをすればいいという幻想(笑)が存在します。
現実には相手を思いやれないとダメですし、恋愛上手は相手のニーズを察することが上手です。
極端な話、口下手でも恋愛は十分可能。
喋ってばかりで相手のことを考えられない人はモテません。
いかに相手のことを考えられるか。
いかに相手のニーズをくみ取れるか。
要はこれです。
口の上手い・下手はほとんど関係がなく、相手のニーズを理解できるかが重要です。
しかしながら多くの人は「口説けないとダメ」「口下手は恋愛不可能」と考えてしまいますし、それらは一般論となってしまっていますから、誤解してしまいます。
就活が恋愛と似ているのは、本質を理解したときだけ
就活では年によって人気・不人気があるため、入りやすさも違います。
しかし企業は「ウチはリーダーシップのある人間が不足しています」というような、当たりさわりのないことしか言いません。
実際には特定の分野の人材が足りなかったり、単に人気不足だったりするにもかかわらず、です。
就活ではそこを理解できた人が内定を効率的にゲットできます。
そしてそのような「察する」ということこそが、就活で必要なものだったりします。
察することができれば、口説こうとしなくても一定確率で内定をもらえます。それが就活です。
「就活は恋愛と同じ」というのは、察することが重要という本質を理解したときのみ成り立つ言葉なのです。
ただ、就活においては企業のニーズがわかりにくいということがあるかもしれません。
もし企業のニーズがわかりにくい場合には、説明会やインターンの質問タイムで聞いてみるといいでしょう。
さすがに「どのような人材が不足していますか?」だとリーダーシップが~のような答えしか返ってきませんが、
- 人が足りない部署
- 人が足りない分野
- 自分のやってきたことはアピール材料になるか
というのを聞いてみるといいです。
これらは大勢が見ている場では答えにくい内容ですが、数人のグループを対象にする、説明会での個別の質問タイムといった場合には答えやすい質問です。
そのようなタイミングを意識することで、ニーズを直接聞くことができます。
「就活の面接=セールストーク」という誤解も同じ
就活の面接がセールストークと言われることについても、就活=恋愛と同じことがいえます。
多くの人は「営業は口下手にはできない」と思っており、「営業=口説くこと」と誤解しているのが現実です。
ただ、考えてみてください。
ドアが開いた場合には引き下がらず、しつこく口説こうとする。
いらないと言われても売ろうとする。
そんな人が果たしてモノやサービスを売れるでしょうか?
おそらくいくつかは売れるとは思いますが、爆発的には売れませんし、そもそも苦情殺到で消費者も営業する側もいい思いをしません。効率が悪すぎます。
現実に売れている営業が何をしているかといえば、いらないと言われたら即座に去っていき、欲しいと言ってくれる人にのみ時間を割きます。
そして可能であれば、広告に連絡先を記載し、連絡があった人にのみ商品を売る。
こういう営業方法であれば、最初から欲しいという人にだけ売り込むことが可能です。
買う側にも売る側にもメリットのあるやり方で、実際、こういうやり方をした場合にはお客さんに満足してもらいやすいです。
就活もそれと同じで、企業に媚びる必要はありません。
自分を必要としてくれる企業だけに時間を使えばよく、自分を必要としない企業にゴマをすっているヒマはないのです。
就活と恋愛の関係に関するまとめ
就活で必要なのは、口説くことではありません。
企業のニーズをくみ取る力です。
もし企業がどういう分野や部署で人材が不足しているかわからない場合は、説明会やインターンの質問で聞くといいでしょう。
そのようなタイミングであれば、答える側も答えやすいです。
大事なのは、無理に売り込まないこと。
面接官を論破する必要はありませんし、無理に口説く必要もありません。
企業のニーズを察し、場合によっては説明会などで質問したりして、自分を必要としてくれるところに行けばいいのです。